①英語好きにすることをまず重視する

幼少期においては、英語を教えることに熱心になるあまり、書きたくもないアルファベットを延々と書かせたり、間違いを神経質に 訂正しがちです。しかしこれらは、こどもの英語に対するモチベーションを下げるので、避けたい戦略です。これは小学校に入ってから、徐々にで大丈夫です。

幼少期は、努力や動機付けがまだ難しい年代です。子どもは、訓練のにおいのするもの、一度「いやだ」と思ったものは、やりたがりません。

川やプールで溺れそうになった子は、その後も水に浸かることを恐れます。幼少期に犬にかまれた人は、大の大人になっても犬嫌いなことが多いです。子ども期に英語が嫌いになってしまったら、将来に渡り影響を与えます。

英語という新しい言語への不安を下げる一つの方法は、好きな分野の絵本を読むなど、毎日の生活に英語を使った楽しいルーティン活動を入れ、それに慣れさせていくことです。

英語の教師がいる場合、子どもの言語の間違いを頻繁に注意したり、否定的な言葉を使う教師は、子どもを不安にし、英語嫌いにするので、避けたいケースです。

普段は日本の学校に通う子どもたちのバイリンガルへの道は、帰国子女やインターナショナルスクール生と比べて長期戦です。最初のスタートは、まずは英語を好きになり、英語に触れ続けたい、と思わせることが最重要ポイントです。

 

②大人の英語学習法をマネしない

大人の英会話教室で行われているように、AさんとBさんの会話ロールプレイやリピートアフターミーのような、強制的にアウトプットをさせるアウトプット中心の授業は、大人であれ子どもであれ、自発的な発話でないので大きな効果は出ません。

子どもの場合は、その強制的なアウトプットがつまらないものであった場合、英語を話すことに抵抗感を持ち始め、嫌いになる可能性さえあります。

「努力」させるにはまだ早い子ども期には、「好奇心」がポイント となります。好奇心に火をつけることは、英語学習のみならず、子どもの教育全般に大切なことです。

たとえばアルファベット、色、形の名前をフラッシュカードで繰り返していても、興味が無ければ見事に忘れます(なお面白いことに、色や形といった、特定の事象に興味を持つ子どもはいて、そういった子はすぐに覚えます)。

使用する英語テキストが、どのような英語教育方針であるのか、お子様にあっていそうか、事前に確認しましょう。子どもの好奇心や知的レベルに合わせた英語環境が非常に大事なのです。