「ゼロからバイリンガルへの道」
インターナショナルスクール元理事長が語る
インターナショナルスクールで多くの児童の言語学習ならびに発達を見てきた立場より、 “バイリンガルへの道”は、考慮すべきポイントや注意点が以下の通り、年齢別に異なる、と宇野氏。
3~6歳児は好奇心と興味に基づく選択を重視すること
小学生は「質×量×継続年数」を揃えること
中学生は「本人の動機付け」が伴うこと
”心理学のモーツアルト”と称されたロシアの教育心理学者ヴィゴツキー(Vygotsky、1896-1934)が提唱する「発達の最近接領域」理論というものがあります。”自力では難しいけれど、誰かの協力があれば出来る、適切な難しさ”に触れる時こそ、子どもは最大の学習効果を発揮します。教材選びも、年齢や英語レベルに応じた適切なものを選んで与えてあげることが大事なポイントとなります。
費やすべき時間の目安としては、週7〜10時間程度の英語学習時間を数年継続することでバイリンガルになるための基礎が出来上がります。つまり、週1時間や2時間のレッスンなどを受けたとしても、家庭における英語タイムなくしては、“バイリンガルへの道”は険しいものとなると指摘。
また、AI技術とグローバル化がさらに進む時代において “自分で考えたことを英語でコミュニケーションし、他者とコラボレーションする力”こそ、備えるべき武器とされています。従来の受け身型教育では、鍛えることが困難な力だからこそ、アウトプットを重視した学習スタイルが不可欠になります。
ゼロからのバイリンガルを目指すご家庭は、適切な教材選び、楽しい英語タイムを家庭のなかでしっかりと確保した生活・学習スタイル、幼少期からアウトプット重視型の個別最適化された学習方式を取り入れることが重要です。