バイリンガルを目指した英語力獲得は、私たちが運営しているような「インターナショナルスクール」に入れれば基本的には可能です。とはいえ、日本に住む場合、大多数の人からするとそれは選択肢に無いと思います。
そこで本項では、「日本の学校に通いながらバイリンガルになるために、いまからすべきことや考え方」に焦点を当てて紹介します。
イマージョン教育の歴史を紐解く
最初のキーワードは、「イマージョン」です。日本ではモノリンガルが当然の雰囲気がありますが、実はヨーロッパの多くの地域や、アジアでもシンガポールやフィリピンな ど、バイリンガルが浸透している国は実は多いです。
例えば筆者は2年間、カナダのモントリオールという、誰もが英仏バイリンガルである都市に留学していました。ここではメニュー、標識から公的文書まで、全てバイリンガルとなっており、店員であろうとタクシードライバーであろうと、出会うほぼ全ての人がバイリンガルです。
なぜほぼ全ての人がバイリンガルになるのか?
その秘密はこのカナダ・ケベック州のモントリオールで 1960 年代に行われた「イマージョン」という教育実験にあります。
現在もケベック州は、しばしば独立運動が盛んになるニュースが出るのでご存知の方も多いと思いますが、カナダのケベック州はフランス語圏です。モントリオールは、英語圏エリアとフランス語エリアにざっくりと別れているのですが、基本的にフランス語が第1言語です。
そのような環境下、ケベック州に住む英系カナダ人にとっては、フランス語は将来生きていく上で必須、でも毎日数十分程度のフランス語授業ではフランス語が充分身につかない、どうやって子どもに効果的に身につけさせるのか、という悩みがありました。
このニーズに基づき、イマージョン教育が開始されました。イマージョン(=Immersion) は日本語で訳すと「浸す」という意味です。イマージョン教育とは、教える教科内容を第2言語で教授するなどにより、第2言語環境に「浸らせる」ということです。
そしてこれが大いに成果をあげ、カナダのみならず、世界中にこの「イマ―ジョン教育」形態が広がっているのです。
イマージョンは、前提として、フランス語が第二言語である子どもたちで多くを占められており、教師は子どもたちがネイティブレベルではない理解のもと、授業を運営します。
今日世界中において、子どもをバイリンガルにしようとする場合にとる教育は、基本的にはイマージョン方式となっています。
このような大きな効果が見られたイマージョン、これを、オンライン授業と家庭での英語環境構築サポートで、実現しようとしているのが、GO School です。
こちらの記事は以下の書籍を参考にして書いております。
著者:大前研一
共著者:宇野令一郎 株式会社Aoba-BBT常務執行役員
熊本大学大学院非常勤講師(教授システム学)
元アオバジャパン・インターナショナルスクール理事
元ムサシインターナショナルスクールトウキョウ理事長