新学期がはじまったお子様も多いかと思います。この時期、どの年齢の保護者とお話をしても、“新しい習い事をはじめようと考えている“や”新しい目標を子どもと立てている“という話題で盛り上がります。
近年、子どもの習い事で「英語」は上位にランクイン、首都圏で英語を中学入試に課す学校も過去1年近くで約10倍の150校と急増中です。当然のことながら、子ども英会話学校・プリスクール・英語塾も毎年増えています。
「我が家は英語をどのようにして取り入れていいか分からない」という悩みはよく耳にしますが、そんな方にぜひ知っていただきたい、「シンプルな英語子育て“4つの基本”」を紹介したいと思います。

まずポイント1

(1)英語好きにすることをまず重視する

幼少期においては、英語を教えることに熱心になるあまり、書きたくもないアルファベットを延々と書かせ、間違いを神経質に 訂正しがちです。しかしこれらは、こどもの英語に対するモチベーションを下げるので、避けたい戦略です。これは小学校に入ってから、徐々に始めることでも大丈夫です。
幼少期は、努力や動機付けがまだ難しい年代です。子どもは、訓練のにおいのするもの、一度「いやだ」と思ったものは、やりたがりません。
川やプールで溺れそうになった子は、その後も水に浸かることを恐れます。幼少期に犬にかまれた人は、大の大人になっても犬嫌いなことが多いです。子ども期に英語が嫌いになってしまったら、将来に渡り影響を与えます。
英語という新しい言語への不安を下げる一つの方法は、好きな分 野の絵本を読むなど、毎日の生活に英語を使った楽しいルーティン活動を入れ、それに慣れさせていくことです。
英語の教師がいる場合、子どもの言語の間違いを頻繁に注意し、否定的な言葉を使う教師は、子どもを不安にし、英語嫌いにするので、避けたいケースです。
普段は日本の学校に通う子どもたちのバイリンガルへの道は、帰国子女やインターナショナルスクール生と比べて長期戦です。最初のスタートは、まずは英語を好きになり、英語に触れ続けたい、と思わせることが最重要ポイントです。

次に、ポイント2

(2)大人の英語学習法をマネしない

大人の英会話教室で行われているように、対面での会話ロールプレイやリピートアフターミーのような、固定フレーズ・アウトプット中心の授業は、大人であれ子どもであれ、自発的な発話でないので大きな効果は出ません。大人であれば、大人しくロールプレイやリピートに付き合うでしょう。でも、子どもの場合は、その強制的なアウトプットがつまらないので、英語を話すことに抵抗感を持ち始め、嫌いになる可能性さえあります。
「努力」させるにはまだ早い子ども期には、「好奇心」がポイントとなります。好奇心に火をつけることは、英語学習のみならず、子どもの教育全般に大切なことです。たとえばアルファベット、色、形の名前をフラッシュカードで繰り返していても、興味が無ければ見事に忘れます(面白いことに、色や形といった、特定の事象に興味を持つ子どもはいて、そういった子はすぐに覚えます)。
使用する英語テキストが、どのような英語教育方針であるのか、お子様にあっていそうか、事前に確認しましょう。子どもの好奇心や知的レベルに合わせた英語環境が非常に大事なのです

いかがでしょう?
大人とは同じようにはいかない…それは保護者であれば、どなたも感じたことがあることかと思いますが、「では、どうやって?」という大きな疑問が残ります。
ポイント3、4は後編へ!